島田市にある医王寺は、戦国時代の16世紀半ばに建てられましたが、境内に残る遺物から推測すると一説には千年以上の歴史があるとも考えられています。
ところで仏教にはいろいろな宗派があり、ひとつのお寺でも時代によって宗派が変るという現象がしばしば見られます。
そんな中で、医王寺は開基以来ずっと曹洞宗で続いている珍しいお寺で、しかも代々の住職は師匠から弟子へと受け継がれてきたという歴史を持っています。
仏教用語では前者を伽藍法といい後者を人法と呼びますが、この2つともが揃っているお寺というのは、静岡県にはこの医王寺しかないそうです。
こうした由緒正しく歴史と伝統を重んじるお寺に、瑠璃光殿という納骨堂が建設されます。
納骨堂というとなんとなくコンクリートの倉庫のような建物に区画整理された箱のような場所があって、そこにお骨を入れるだけといった冷たいイメージがあります。
しかし、仏教の心を大事にするこちらで作られた瑠璃光殿は、薬師如来を中心に安置して全ての方が安らかにご供養されるようにとの思いが表現された暖かい建物になります。
形式も平安貴族の藤原氏が極楽往生を夢見た平等院に似せた造りになっており、格調高いデザインになっています。
島田市はのどかな田園地帯ですが、静岡空港もあり遠方からでもアクセスのよい場所です。
お墓を探しているけれどいい所が見つからないという方には、一度検討してみて頂きたい素晴らしい場所です。